1966年、アメリカで発行された花屋のスタッフ向けの教科書 デザインと花店営業の基本を学ぶ
【1966年、アメリカで発行された花屋のスタッフ向けの教科書】
※高校生および、高卒くらいの若者に向けて実際に花や資材をつかって勉強する講座のための教科書 国の機関が作成したもの
https://eric.ed.gov/?id=ED023919(先生用)
※右側にダウンロードボタンがあります。
※165頁で7メガバイトほどあります。
※鉢物ラッピングや花束、コサージュの基本、花屋のレイアウトやお店の管理業務全般について解説されています。
※生徒用
https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED023920.pdf
1966年7月5日から22日にかけて造園園芸研究所に参加した教師陣による実地試験を経た本教師用マニュアルは、ペンシルベニア州立大学農業教育学部が開発した一連の教育補助教材の一つである。
内容は以下の課題領域を含む:
(1)小売花店業における職業機会の探求、
(2)花・植物・装飾資材の用途と特性、
(3) 花と装飾材料を用いたデザイン、
(4) 花の配置の活用、
(5) 商品陳列と販売、
(6) 小売花店経営。
学生用教材VT 007 271に加え、本資料の各単元末尾には教員向け提案・参考文献、推奨学習活動、推奨実習先、サンプルテストを収録。本教材は、大規模人口密集地近郊の学校向けに開発され、農業教師・商業教師・流通教育教師によるチームティーチングでの使用を想定している。コース期間は6週間から1学期まで変動可能。対象は小売花店への就職を希望し、園芸分野での職業体験機会を有する高校上級生または卒業生。コース試験を含む。(DM)
●出版の経緯と背景
出版主体: ペンシルベニア州立大学農業教育学科(Pennsylvania State University, Department of Agricultural Education)
支援機関: 米国教育省・成人職業教育局(Office of Education, Division of Adult and Vocational Research)
発行年: 1968年
契約番号: OEC-5-85-014(連邦補助契約の一環)
●試行: 1966年7月のランドスケープ・ホーティカルチャー教師研修で試用され、フィードバックを受けて完成。
●内容の特色
本書は高校上級生からポスト高校レベルの学生を対象に、花店業務への就職・職能訓練を行う授業のために作成された教師用マニュアルです。
●主な問題領域(Problem Areas)
職業機会の探索
花屋での仕事の種類(経営者、デザイナー、販売員、配達員など)や必要なスキルを解説。
花・鉢植え・装飾材料の特性
バラ、カーネーション、グラジオラス等、代表的な切花や鉢物、葉物の用途・品質・流通を説明。
フラワーデザイン
デザイン原理(バランス、リズム、調和、焦点、色彩理論など)、婚礼・葬儀・病院・家庭用途のアレンジメント実習。
花の利用シーン
家庭、ビジネス、結婚式、葬儀など。
マーチャンダイジングと販売
販促、接客、販売技術。
小売花店経営
立地、資本、店舗レイアウト、従業員管理、配達サービス、記帳管理まで含む。
●活用方法
教育現場:
農業科教師・商業科教師・流通教育教師のチームティーチングで用いることを理想とした。
都市部や大規模高校、職業技術学校向け。
授業時間:
探索的に学ぶ場合は6週間程度、職能技能を磨く場合は半年〜1年に拡張可能。
学習手段:
生徒用ハンドブック(別冊)+教師用指導案。
見学(小売花店、花市場、温室)、業界人講師、調査活動。
参考映像や教材(例:Society of American Florists 提供の教育フィルム)も併用。
評価:
各ユニットごとにテスト問題、体験活動、レポート作成を組み込み
職場実習(配属体験)を重視
●目的
急成長する小売花店業界に必要な実務スキルと経営感覚を持つ人材を養成。
特に「生鮮農産物である花を扱う」特殊性を踏まえ、商品知識・デザイン技術・販売力・経営管理の総合教育を行う。
花卉産業の職業的地位向上と、地域の雇用需要に応えることを意図。
●まとめ
この教材は 1960年代の米国において、花屋業界の労働需要増に対応するため、大学と政府が協力して作成した実践的な職業教育マニュアル 。花の知識から接客、経営までを包括的に学べる「花店員養成カリキュラム」の基盤として使われました。