『実際園芸』誌 総目次・注釈付き 制作作業に関するボランティア募集について  2023年1月15日までお返事をお待ちしています

 『実際園芸』(1926-1941、誠文堂新光社)全203冊の総目次・注釈付き作成ボランティア募集について

※この企画は誠文堂新光社とはいっさい関係なく個人で勝手にやっているものですので、問い合わせ等はなさらないようお願いいたします。


いつも、SNSやブログを読んでくださりありがとうございます。私は、松山 誠ともうします。花の仕事に長く関わっており、現在は、日本の花卉装飾を中心とした近現代園芸史を在野で勉強しています。

今回、お手伝いをお願いしたいのは、

戦前に発行され人気を博した『実際園芸』という雑誌の「総目次」をつくろう、という企画です。

この雑誌は自身も園芸家である石井勇義氏を主幹とし、大正15年10月号から昭和16年12月号まで、全203冊が誠文堂新光社から発行されていることが確認されています。この雑誌は、当時の実際園芸家による貴重な記事や写真が数多く掲載されており、さまざまな研究者によって引用されることが多いのが特徴です。しかしバックナンバーは大学や公共図書館などに散在しており全部を一箇所で読むことが難しくなっています。とくにコロナ禍以降、容易に閲覧できません。

そこで、

誠文堂新光社では、2016年に『園藝探偵』1を発行し、その巻末に、恵泉女学園大学のご協力により、全203冊の表紙一覧を一挙掲載しました。今回は、それを参考にしながら、目次をテキスト化しようじゃないか、という個人的な野望です。

これが完成すれば、植物名からでも人物名からでも国や地域名からでも検索が可能になるので、実物を参照する際に大いに役立つと思います。グラビアページの写真や、座談会、集合写真などたいへん貴重な写真がどこにあるのか、検索できるようになります。

完成したら、どなたでも自由に利用できるようにしたいと思っております。


もうひとつ、

この作業をしながら、登場する人物名や地域の施設、機関を本やインターネットを検索しながら「注釈」を加えていきたいと考えています。

そうすることで、目次は単なる記号ではなく、インターネット上の情報(現在)と『実際園芸』本誌(過去)をつなぐハブとなって、これだけでも面白く読める読み物になるのではないかと考えています。


お願いしたいこと


現在203冊のうち、過去に目次ページを複写していただいた資料が手元にございます。これもかつて石井勇義氏が短大時代に教授を務めていた恵泉女学園大学において、たいへんな労力で行われた事業です。この貴重な資料を「ワード」あるいは、「テキスト」ファイルとして打ち出していく、それだけです。

ただ、

全体が旧かなづかいで書かれていますので、これを現在の漢字、仮名遣いに直すこと、また、画像の解像度の問題でかなり薄くて読みにくくなっているものがあります。これは、読めないものは伏せ字にして飛ばしていって、最終的に確認して完成させようと思っております。


メールで数冊分の目次画像を送りますので、テキスト化して返していただけると助かります。


お礼について


この作業に関して、こちらから何かお礼をさしあげることもできません。完成した目次をいちはやく入手していただけるよう、データをお送りします(その後一般公開します)。


日程


いちおう、現在手元にあるものは、3月末までに終わらせたいと思います。現在203冊のうち、100冊分くらいは、終わっております。あと半分です。


連絡先


もしお手伝いしてもいいよ、という方がいらっしゃいましたら、

paperflorist●gmail.com

●のところを@に変えてメールしてください。


どうぞよろしくお願いします。



【参考】

【目次の書き直しルール】

目次をテキストデータ化する際にルールづくりをします。

目的は、「使えればよい」(資料を探しやすくする)

ということなので、まず、全部横書きにします。

1、203冊のうち「第○巻○号」が誤記されているものが数冊あるが、基本的にそのまま書き写す→どの号かは既に分かっているのでまとめて注記します

2、ページ番号は書き写さない→基本的に読む人は冊子を手にしなければならないので、すぐに記事は見つかるから作業の手間を省く。また誤記の心配もなくなる。必要であれば後で修正する

3、現代仮名づかい、送り仮名に直す(やうに、いふ、せう、てゐる、こちゃうらん、、、→ように、いう、しょう、ている、こちょうらん、、、)

4-1 人名は旧字体のままとする(旧字体を探すのが難しければ新字体で表記して後ろに「※」を付けておく)

4-2 地名の漢字は新字体に直すが、戦前にあって戦後に使われなくなった国の呼称や旧大日本帝国支配地などの地名は旧自体のままとする。

4-3 此れ、之れ、其れ、其の、斯う、斯の、何処、其処、稍(やや)、漸く(ようやく)、云ふ、居る、それゞ、ずゝなどの表記はひらがなで開く

4-4 カタカナ表記も読みやすくなおす フオード→フォード フィリツピン→フィリピン

4-5 スヰートピース、シプリペジューム、萬年青、卷柏などはそのままとした

5、目次は、冊子の最初から最後までページ順に並んでおらず、特集が目立つように順番が入れ換えられているところがあるので、表紙、口絵とグラビア、本文、編集後記の並びを基本とするように動かす。

6、連載記事の番号は漢数字(一、二、三)ではなく、アラビア数字(1、2、3)とする

7、通常記事と特集記事の固まりの間は1行空ける

8、判断に迷ったら、「※」を付けてそのまま書き写す

(※以上のルールはいったん完成させてからでも変更できるので、まず、やっていこうと思います。ご意見をうかがいながら、校正していきたいと思います。)

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