猿背庵主人 広瀬巨海氏による「サラセニア漫談」 昭和12年12月

 『実際園芸』第23巻6号 昭和12年12月号


猿背庵主人 広瀬巨海(ひろせ・おおみ) 「サラセニア漫談」 ※漫談とはとりとめのない話 面白おかしく語るエッセイのようなものか。

広瀬氏は昭和の初めまで通称「ヘビ御殿」と呼ばれた小石川区高田老松町(日本女子大に隣接した地域)の広大な屋敷に暮らしていたが、その後横浜に転居した。この記事はその横浜のようすだと思われる。

サラセニアは北米原生の植物で、寒さに強く、露地で栽培できる。なにか特別なことをする必要もない「楽天植物」である、と記している。情報を原生地のアメリカから入手した人と、ヨーロッパ経由で入手した人とでは栽培方法が異なっていた(前者はフレーム、後者は温室で栽培)が、実際、日本の温暖地では、なんの保護も必要ない植物であった。







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