仏具師が花器をつくる
『人倫訓蒙図彙』(国立国会図書館デジタルコレクション)から 一番左に花器を磨く仏具師が見える。「三具足(香炉や燭台)」や「薄端(花器)」を製作
日本のいけばなは、その源流に依代や供花があるという。供花として用いられた「三具足(燭台、香炉、花瓶)」は座敷飾りからやがて独立した立花へと展開した。
この図では、立花や生花で「真」の花器とされた金属製の「薄端うすはた」は仏具師が製作していることが示されている。三具足の鶴や亀をかたどった燭台や香炉などの工芸品は、庭園用に大きな姿で写され、池の付近に据えられるガーデンオーナメントの原型になっているように思える。仏具→庭園へ。