戦後の花器 淡島ガラス(雫ガラス)と中川幸夫の小作品

 昭和33(1958)年『いけばなへの招待』(下田尚利、重森弘淹 村山書店)に掲載された中川幸夫氏の作品が3点ある。このうち2点は「淡島ガラス」と記されていた。

淡島ガラスを検索すると、淡島雅吉という作家の名前が出てくる。後年には桑沢デザイン研究所の講師をされていたということは注目したい。

東京文化財研究所 https://www.tobunken.go.jp/materials/bukko/9502.html


※工藤昌伸『日本いけばな文化史』第5巻に以下の文章がある。

「重森三玲に紹介された淡島政吉のガラス作品に興味をもち、やがて自ら上越の倉田ガラスの工場で吹きガラスのオブジェを制作するようになった。それは彼の分身ともいえる花に与えるすみかであったようだ。」

作品のタイトルは「ひしめき」 花材は、カラーと枯アンスリウム 
解説は下田氏か重森氏か不明。「動物的ななまなましさ」

作品のタイトルは「かまきり」 花材はユーカリ 「生命感にみちた形体を発見」を思いのままに消化した作者によるユーモラスな表現。水を充たしたガラスの中で植物が拡大して見えることをたくみに利用している。

こちらは、有名な作品 タイトルは「悪の華」
器を一切使わない構成。






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